2023/08/14 00:33



Lee レザージャケット ブラウン

スレ、小傷、色褪せ箇所がある個体が入荷しました。


クリーニングを行いどれだけ味が出せるか…

燃えますね。


いい感じにUSEDとしての風合いが出ており、正直このままでも十分ステキです。


色落ちしたデニムや褪せた風合いのボトムなど合わせて土臭い感じにコーデしたくなりますね。


ですが、一手間加えるともっとステキになるのでポテンシャルを引き出していきたいと思います。



今回使うアイテムです。



先日投稿したレザークリーニング簡易編まで作業工程は同じで、まずはブラッシングで細かい箇所と全体のほこりを取り除き、水を含ませたペーパータオルを固く絞って全体を拭き上げ1日乾燥させます。


レザークリーニングクロスで染み込んだ汚れを取り除き、さらに1日乾燥させます。



そして今回初めて使うオイル。
「革王」

名前がハードをル上げてきますね。


オイルを入れる時は基本無色透明の物を使います。


ですが、色褪せが目立っていましたので染色やブラウン専用のオイルがないか探しに行きました。


そんな時はレザークラフト専門コーナーのあるホームセンター「ユニディ」に行きます。


他のユニディは知りませんが、僕がお邪魔するユニディには革好きの店員さんが在中しており専門知識がハンパないので相談がてら遊びに行きます。


ブラウンひとつとっても幅が広いので補修用のオイルを何個か使用して色を作る事を考えていましたが、ススメられたのが革王でした。


革王は車メーカーさん?が作った製品らしくレザーチェアなどに使用okとの事です。


他のオイルの説明書を見ると車のレザー製品には使用不可と記載されている事がよく記載されています。


他のオイルと違うところはシリコンとワセリンが配合されたいるところ。


説明書を読んでも傷を消し復活させる画像が添付されていましたので試しに購入してみました。



普段は指で少量ずつとり、伸ばして馴染ませますが、粘着性が高いため説明書通りスポンジを使用し、少量ずつ伸ばしながら全体に使用してみました。



塗った直後はこんな感じです。


浸透力が高く、ブラッシングをかけなくとも革は柔らかく色も濃くなっていきます。


ですがオイル入れた後は他のメーカーでもそんな変わりはありません。


問題はこの後どうなるかです。



ブラッシングを施します。



厚みのある革ですが、袖が丸められるほど柔らかくなっています。


革の表面はさらりとしてベタつきはなく、滑らかに仕上がっています。


なかなかいい感じです。

植物性のラナパー、動物性のミンクオイルとも違う仕上がり。


好みはありますが、僕は革王に1票入れます。

そして進化はここからでした。


革王はオイルを入れてから12~24時間後に仕上がります。



途中経過の撮影をしなかったのが凄く悔やまれます。


ブラウンの色目のためか凄く面白かったです。


オイルを入れてから2時間事に観察していましたが、毎度色が変化していました。


入れてから始めの2時間目は明るい色目になり、6時間目に観察した時は全体がややゴールドっぽく鮮やかに明るくなりました。


8時間目にはバラツキのあった色目が統一されたように落ち着き、12時間目にはワントーン明るさが落ち、引き締まった印象に感じました。


そして24時間が経過すると本来の色目に落ち着き、褪せた色が復活した感じに見えました。


革質もオイルを入れた直後に比べフワッと何かを身にまとった感覚。


コーティングが完了といった感じです。


柔らかさと滑らかさが増しているのが実感できます。


褪せやスレ、小傷が全て隠れる事はありませんでしたが、何度か重ね塗りをするともっと良くなると思います。(メーカーも重ね塗りを推奨しています。)


今回はブラウンでしたが、次回はブラック、そして他の色を試してみたいと思います。


オイル入れが必要な商品は当分は革王でいきたいと思います。


楽しみながら仕事してます。

購入頂けたお客様に喜んで頂けると幸いです。